コンセプト(
【施設計画の重点事項(新病棟)】
山梨大学医学部附属病院再整備事業の基本理念に基づき、新病棟に対する5つの大きなコンセプトとその具現策を示します。
本病院の役割と患者ニーズに対応した施設整備
■患者アメニティに配慮した病棟整備
個室の増室や面談室(IC室)の整備など、プライバシーに配慮した整備を行なうとともに、廊下幅の拡張やトイレを分散のうえ増設し、患者さんの療養環境に配慮した施設整備を実施します。
■病棟を臓器別診療体制に対応した整備
関係の深い診療科・部門を隣接させることにより、効率的な医療を提供し、治療効果を向上させます。
各病棟に点在する診療科を同一病棟に統一することで、患者さんやスタッフの労務環境にも配慮した安全で安心な施設整備を実施します。
■患者動線・看護動線に配慮した設計
スタッフステーションを病棟の中央に配置し、看護動線を短縮することで、質の高い医療を提供します。また、患者さん・スタッフ動線と一般外来者動線を区分することで、エレベーター待ちの解消など、診療の効率化を図ります。
■栄養管理部の拡張整備
内部動線を明快に区分し、スタッフ及び食材の動線に配慮するとともに、安全で美味しい患者給食の提供を行ないます。
手術部門の機能強化
■手術室の増室
現在の9室から13室に手術室を増室し、増加する手術件数への対応を図ります。
■手術室の拡張
手術室1室あたりの面積を拡張し、術中の安全性をより高めるとともに、様々な手術への対応を図ります。
■高機能手術室の整備
MRI手術室、ハイブリット手術室、内視鏡支援ロボット対応手術室を整備し、最先端かつ高度な医療を提供します。
救急・災害時医療への対応強化
■救急施設の拡張整備
手術部・ICU・放射線部等との動線に配慮し、救急患者受入のための救急部スペースを拡張します。
■災害発生時医療の機能拡張
屋上ヘリポートと併せて、救急部及び手術室・ICUとも直結した大型エレベーターを整備し、救急・災害時医療への対応を強化します。
新病棟には、免震構造を採用して、地震災害への対応を強化します。
高度医療人養成のための教育環境整備
■教育研修にも配慮した病棟設計
回診時(教育研修)等に対応したベッドサイドスペースなど教育研修にも活用できる諸室を整備します。
各病棟にカンファレンスルームを設けるなど、医療スタッフ教育スペースを整備します。
スタッフステーション設備の共通化などスタッフ・研修生にとっても使い易い設備を導入します。
病院運営・管理の効率化を推進し、安定経営を実現できる病院整備
■材料部機能の集約化
手術部と材料部を直結した自立体倉庫を導入して、両部門間スペースの有効活用と業務の効率化を図ります。
■スタッフの労務環境改善
施設の老朽化・狭隘化により低下している病院機能の充実と改善を図り、患者さんの療養環境に併せ、職員の労務環境にも配慮した安全で安心な施設整備を実現します。